2006年7月15日土曜日


第4回東北脈波情報研究会

  • 日時: 平成18年7月15日(土) 15:00 - 19:00
  • 場所: ホテル仙台プラザ

プログラム

開催挨拶

  • 東北大学 大学院医学系研究所 教授 伊藤 貞嘉 先生

「動脈公開のスティフネス評価のあり方と CAVI」

  • 高田 正信 先生 (富山逓信病院 院長)
    • 座長: 東北大学 情報シナジーセンター 教授 吉澤 誠 先生

「慢性腎不全患者における CAVI の検討」

  • 鈴木 昌幸 先生 (山形県立中央病院)
    • 座長: 東北労災病院 勤労者予防医療センター 宗像 正徳 先生
(休憩)

「高血圧患者における CAVI の有用性」

  • 大蔵 隆文 先生 (愛媛大学 医学部第二内科 助教授)
    • 座長: 東北大学 加齢医学研究所 助教授 西條 芳文 先生

パネルディスカッション「メタボリックシンドロームと脈波診断の臨床」

  • 阿部 高明 先生 (東北大学 第二内科)
  • 鈴木 賢二 先生 (日本労働文化協会)
  • 正田 孝明 先生 (愛媛大学 医学部)
  • 松尾 兼幸 先生 (松尾けんこうクリニック)
  • 高田 正信 先生 (富山逓信病院)
  • 鈴木 昌幸 先生 (山形県立中央病院)
  • 大蔵 隆文 先生 (愛媛大学 医学部第二内科 助教授)
    • 座長: 東北大学 加齢医学研究所 教授 山家 智之 先生

閉会挨拶

  • 東北大学 加齢医学研究所 教授 仁田 新一 先生

18:00 よりホテル仙台プラザ 15F「メイプル」で意見交換会を予定しております.
東北脈波情報研究会
代表世話人 伊藤 貞嘉 / 代表世話人 山家 智之 / 代表世話人 仁田 新一
共済
東北脈波情報研究会,フクダ電子株式会社,ファイザー株式会社

2006年7月9日日曜日

人工循環制御


人工循環制御アルゴリズム開発

  • 医薬品機構基礎推進事業研究プロジェクト
    • 加齢医学研究所病態計測制御分野
    • 情報シナジーセンタ先端情報技術
    • 大学院工学研究科システム制御

NEHfigJPG.jpg 人工心臓は今ではただ生命を維持するだけに用いられた時代は過ぎて、現在は患者様のQOLを目標の一つにあげなくてはならない時代に入りかけてい る。全身の循環を維持できても、患者様が何か行動を起こすたびに流量の不足から心不全症状をきたすようではQOLを問う段階にはないことになる。NYHA 分類を考えるまでもなく、軽度の労作で心不全発作をきたすようでは、患者様は重症心不全段階から軽症心不全段階に移行しただけで、完治には程遠い。
ペースメーカの歴史を振り返れば、初めはただ不整脈の発作時に心停止を予防する機能のみが求められていたが、現在は患者様の活動に合わせて心拍数を 増減させる機能を保持するものが求められている。人工心臓も、生命維持という目標がクリアできれば当然ながら次の段階が求められる。すなわち、患者様の動 きに応じた人工心臓制御が必要になる。
特に無拍動型の人工心臓ではこの問題は重要になる。
人間の血圧反射システムは、圧受容体において血圧の立ち上がりの時期に発火したシグナルが中枢機構に伝達されて制御システムが稼動することが知られ ている。しかしながら、無拍動の人工循環では、この立ち上がり部分が存在しないので制御機構が稼動することができない。そこで、無拍動循環では人工心臓側 で制御機構を完備させる必要がある。
東北大学では、以前から人工心臓自動制御機構の開発に従事してきた。空気圧駆動型補助人工心臓制御システムでは、世界で始めて最適動作点知的制御アルゴリズムの導入に成功している。
そこで、条件が最も厳しい完全無拍動両心循環の自動制御アルゴリズム開発に着手した。
世界で初めてロータリーポンプによる無拍動循環制御に成功することができた。
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図に示すように全く脈がない循環で、血圧の変化の情報に伴って回転数を追従制御させることができるシステムは、世界でも初めてのものである。

Future perspective

様々な人工心臓に応用できる汎用性の高いシステムの開発を目指しており、欧米で開発されるあらゆる人工心臓にも導入可能なアルゴリズム開発により、商品化を目指している。
更に自律神経情報を駆使した新しい人工心臓制御にも挑戦しているが、このような方向性のアプローチは世界に類がない。
更新日時:2006/04/09 21:05:07
キーワード:
参照:[ナノテク応用型人工臓器の開発と臨床応用に関する研究