2008年2月16日土曜日

侵華日軍南京大屠殺遇難同胞紀念館

侵華日軍南京大屠殺遇難同胞紀念館


診断時の対象の血圧に依存しない動脈硬化の定量診断法として京大の林教授等が考案したスティッフネスパラメータβがある。最近これを応用した動脈硬化診断装置の測定法としてCardio Ankle Vascular Index (CAVI)が考案された。
CAVIの最初の国際英文論文は東北大の私たちの研究グループから報告されている(1、2)。中国でも動脈硬化の問題は深刻になり、様々なパラメータが試みられている。 そこで今回は中国の各地を訪問して学会発表や、大学訪問、医学研究施設視察、共同研究相談、更に中国の大学院生たちに動脈硬化の教育講演、医師・医学研究者にCAVIの開発過程の講演などをすることになっていた。

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 侵華日軍南京大屠殺遇難同胞紀念館は、南京の虐殺から70周年を記念してリニューアルオープンしたそうである。
 綺麗な建物であるが、入り口を入ると、やたらに300000の数字の展示が目に付いた。あらゆる国の言語で、犠牲者数は30万ということを強調したいらしいと思われる。  日本人とばれたりしたら、ぶん殴られるのかな、と、少し恐れながら入場したが、はたから見れば黒い髪の毛をしている私が中国人と見分けがつくはずもない(・・・たぶん)。
 中国の若者たちもますますおしゃれになり、顔立ちも良く見ると、目がぱっちりしたジャニーズ系イケメン俳優のような美男子も多く、見た目、全く日本人と区別がつかない。日本の若者の方が、茶髪に染めたふざけた髪型の方が若干多いかもしれないと感じるくらいである。
 まあ、顔たちを見れば、人種的にはほとんど差はないだろうなあ、と、感じられる程度にしか差がない民族同士で戦争があったことは、やはり不幸な過 去と言えるのだろう。記念館を見学しているお客さんは、黒い髪の中国人がほとんど(たぶん・・・私のような日本人も若干混じっているかも?)金髪の外人さ んは数名前後、熱心の英語の説明を読んでいた。
こうやって日本の評判が下がっていくのだろうなあ。
入り口を入ると、地下にどんどん降りていく構造。 地獄に入っていくんだなあ・・・と、実感させる構造なのか?
・・・発掘された人骨を、地下に置いたまま展示したいというところか?  ガイドブックによると、原則は、撮影禁止らしいので、物々しい警備服の警備員が往復しているとちょっと撮影は難しいので、記憶に頼ったうろ覚えの記載も許してください。
 展示物は、写真が中心で、AV機器を使って日本人の残虐さを強調する記載が目立つが、日本人のために、英語中国語日本語が説明されているので、理解は楽。  ただ、AV機器の使い方は、シンガポールの国立博物館などのほうが上かもしれない。展示の装飾面では、韓国の歴史博物館や日本の大江戸博物館の方がはるかに上に感じる。  ちなみに日本の遊就館は、最低ランクかな?
 ただ、日本語の表現が稚拙なためか、 「・・・これは完全に証明された事実である」と、やたらに強調する表現が目に付いた。
 強い表現を読めば読むほど、逆に、ああ中国政府は、よほどこの数字に自信がないんだなあ・・・との印象を受けてしまう。
 ・・・言ってみれば、例えは悪いが、  幼稚園児が  「だって00ちゃんが悪いんだもん!」と、周りに信じてもらおうと大きな声で駄々をこねている様子が目に浮かんでしまった。
 と、いうのは、入り口近くの装飾は、300000の模様がやたら見目立つのだが、中に入ると展示の説明文が19万になったり14万になったり八百数十件になったり・・・、様々な数字が錯綜して、  「よくわからないから、とりあえず30万にしてみました?」   みたいなスタンスにしか見えない展示になっているのである。    リテラシーという単語があるが、言ってみれば、同じ一つの論文の中に、結果の数字が何種類もあるとしか読めない展示になっており、私が査読したとしたら、医学系の学術論文としては、この論文はリジェクトだろうなあ・・・と言うような感想を持った。
 残念ながら、歴史は専門ではないので、どこまでが事実の記載なのか私に診断することはできないが、あまり人事みたいな感想ばかり記載するのも卑怯 かもしれないので、個人的な感触を、一応の感想としてだけ記載すれば、20万の人口の南京で30万虐殺したと言われても、それは白髪三千畳の世界かな あ・・・という感想を持ってしまう。
 戦争中だから、何らかの暴力行為があったのかもしれない可能性はあるが、展示された残虐行為が、日本の伝統に全くないやり方の記載も多く、  「妊婦の腹を割いて・・・」などと書かれても、    「ああ、これは殷の王様にこんな記載があったなあ・・・中国の伝統かな?」と、ついつい考えてしまう。歴史は好きな方だが、これまでの日本の歴史の文献 にはこう言う記載は見たことがなく、南京の進駐した軍隊が、日本人の中で最も残酷な人間ばかり集めても、これは無理だろうなあ・・・という感触を持った。
 南京大虐殺記念館に関しては、ネットでは、南京ニセ写真のHPがたくさんあり、自分では、ささっと見たことしかないが、この南京大屠殺記念館の展示写真は、その代表的なニセ写真とされるものばかりなので、結構な脱力感を持ってしまった。
 そういえば今回、北京でタクシーに乗ったとたん、いきなり偽札を掴まされてしまった。中国に旅行するときは100元札を出してはいけないらしい。  お釣りが多いと、必ず偽札をつかまされるというのだ。
 偽札の存在を当たり前として生活している人たちに、ニセ写真の話をしても虚しいだけかもしれない。
 ついでに、ネット検閲が有名な中国なので、せっかくの機会なので、ホテルのネットでチェックしてみた。  
たとえ日本語で検索しようと、天安門事件。法輪功。文化大革命。毛沢東思想などのキーワードは、中国国内では、全てチェックできない。やはり中国のネットの検閲体制は凄まじいものがあるようだ。
こんなことは日本やアメリカでは不可能だろう。
 中国には言論の自由がないことは、はっきりと確認させていただいたように思えた。
つまり、中国の国民は悪くない。ただ、全ての情報が、政府で検閲されているだけである。
 中国の人民は、歴史の真実を知ることはない。
 政府の宣伝で、日本人は人殺しだと毎日毎日教育されて、違った意見や、反論を読むチャンスは、全くないのである。
まあ、2ちゃんねるは下品という説はあるだろうが、ネットの検閲は恐ろしいなあ・・・とつくづく感じてしまった
言論の自由があるだけで、どんなにダメな社会保険庁の年金官僚を抱えていても、日本はまだいい国かもしれない・・・
今回のリニューアルで新しくしたのか、今回ショックだったのは、二階の展示である。
 一階と丸々同じだけの展示スペースを使って、日本軍国主義大特集になっている。建国以来、日本がひたすら中国侵略だけを目指して戦争を仕掛けてきたという記載でいっぱいである。
 もちろん、中国各地で虐殺に継ぐ虐殺を重ねてきたとの記載と、これは間違いのない事実である。との子供のわがまま風の、言い切りの表現が続く。
 表現と強くすればするほど、どんどん説得力がなくなる感情的な表現が続き、お腹いっぱいになってしまった。
 日本はそんなに中国のことばかり考えて建国したわけではないと思うのだが、ひたすら片思いされているようで(マイナスの意味で・・・だが)、結構つらいものがあるなあという感想を持たざるをえない。
 ネットの言論の自由すらない国で、反論しても無駄だろうし、むしろ、反論に答えたりすれば、その人の中国国内での立場が悪くなるであろうことは、簡単に予測がつく。
 つまり、中国人と議論することは不可能かもしれないし、南京虐殺がウソだろうと本当だろうと、真実が明らかになることは、今後とも、ないだろうと予見できるように思える。
 つまり、このウソは解けないし、今後とも解決の見込みもないだろう。
 掲示によると、今度は南京市内に、航空関連の日本軍残虐記念館を新設すると言う話である。
 私が見学中にもバスで続々と子供たちが集団で訪れていた。
 中国に進出する会社の方々には、勉強のため、是非一度、見学することをお勧めしたい。
 どんなにニコニコしていても、相手は、ネットの自由すらない国で、反日教育を徹底して受けた中国人であることを肝に銘じておいて、相手が日本人を嫌いぬくよう洗脳されていたのだと言うことを忘れないでおけば、商売で失敗しても諦めがつくかもしれない。
 今回の訪問でも、ハルピンでも長春でも北京でも、親切な中国の友人たちに大歓迎していただき、お腹を壊すほどご馳走になり、協同研究計画も進み、データ集積も大きく進み、本当に感謝の念に堪えない。
 中国人一人ひとりは本当に良い人でも、選挙もネットの自由もない国で反日教育に洗脳された人たちなんだなあ・・・と、思うと、寂しいものを感じてしまった。
References
  1. Yambe T, Meng X, Hou X, Wang Q, Sekine K, Shiraishi Y, Watanabe M, Yamaguchi T, Shibata M, Kuwayama T, Maruyama M, Konno S, Nitta S.Cardio-ankle vascular index (CAVI) for the monitoring of the atherosclerosis after heart transplantation.Biomed Pharmacother. 2005 Oct;59 Suppl 1:S177-9.
  2. Yambe T, Yoshizawa M, Saijo Y, Yamaguchi T, Shibata M, Konno S, Nitta S, Kuwayama T.Brachio-ankle pulse wave velocity and cardio-ankle vascular index (CAVI).Biomed Pharmacother. 2004 Oct;58 Suppl 1:S95-8. Review.
更新日時:2008/02/06 12:47:05
キーワード:[Cardio Ankle Vascular Index] [南京大虐殺記念館]

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