2008年7月5日土曜日


静脈の自律神経

静脈系も動脈系と同様、自律神経系の支配を受けていることが知られている。
(Primer to Autonomic Nervous system, ed by Robertson D., Elservier, 2007)
動脈は、交感神経と副交感神経の支配を受け、精密な制御がおこなわれている。特に、交感神経系に関して、α1受容体では血管収縮が、β2受容体では血管拡張が引き起こされる点で興味深く、副交感神経もまた頭仙神経などを介して血管トーヌスを制御する。
これに対して、静脈系では主として交感神経系のアルファアドレナリン作動性繊維の支配を受けているとされている。人体の心臓血管系で最大の血液容量 を誇るの高容量領域は、内臓静脈床と皮膚静脈床であり、この2つの静脈床は豊富な神経性調節を受けている。この静脈の能動的な交感神経性収縮は、心室の充 満圧に大きく寄与する。
従って、静脈の径を観測することで、自律神経の機能診断が具現化する可能性がある。
更新日時:2008/07/04 18:20:21
キーワード:[静脈] [自律神経] [静脈の径]