2013年4月23日火曜日


医学研究におけるモデルの役割

1. 研究開発におけるプロトコール
 大学においても研究所においても動物実験を施行することは益々困難になりつつあり、「動物実験を行うくらいなら、人間の臨床試験の方がよほど簡単だ!」などと言う冗談まで囁かれる程である。
 勿論、動物実験は患者さんに応用する前に行われるものであり、治療効果を判定することは勿論、それ以前に、薬剤・医療機器の安全性・有効性などをチェックするために不可欠なものである。
 例えば薬剤などの開発研究・臨床試験では、まず、薬剤として応用できそうな候補物質の選定から始まる。カビを眺めながらペニシリンが発見されたりするような画期的でエポックメイキングな発見がなされることは流石に少なくなってきているが、それでも一部地域の土壌から発見された微生物の代謝産物から新しい抗菌薬や、免疫製剤が発見されることは少なくない。日本の薬剤メーカは一般に独創性に欠け、新たに開発される薬剤は少なく、欧米からの輸入が多いなどと囁かれて来たが、例えば高脂血症の治療薬などは日本で世界に先駆けて開発され、日本の開発力も見直されてきている。(1-6)
基礎研究として、これら多くの候補物質の物理的・化学的な性質が調べられた後、薬剤としての有効性を持つ可能性がある候補物質が定まれば、動物実験が開始され、安全性や有効性が検討されることになる。
2.動物実験モデルの持つ問題
この際、重要なポイントになるのは、候補物質の作用を確かめるために作成される疾患の動物実験モデルである。例えば抗生物質であれば、感染症のモデルがin vivo, in vitroで必要になる。培養で菌の増殖が抑えられればある程度抗生物質としての作用は証明できるが、生体に投与した場合の安全性はまた全く別の問題である。更に生体に投与した場合、感染症を起こしている組織への移行も問われることは自明である。従ってこの二つの問題だけでも動物実験モデルの存在は不可避になる。
しかしながら、動物も草食・肉食・雑食と種類によって解剖学的に構造そのものが異なるだけでなく、全く代謝系も異なり、人体のモデルとしては必ずしも的確でないことも多い。例えば日本で開発されたある高脂血症の薬剤は、動物実験では当初全く効果が認められず、開発が断念されかけたこともあった。しかしながら、その後、実験動物を変更したところ、著明な薬効が確認され、最終的に臨床試験でも従来にない画期的な薬剤であることが確認され、市場を席巻するに至った。
筆者らも販売された当初の循環器科の現場で日本からこれほど画期的な薬剤が開発されたことに驚愕した歴史を記憶している。それまではコレステロールの薬と言えば、何種類飲ませても、下がるんだか下がらないんだか・・といった状況が、「こんなに下がって大丈夫か?」という状況へ一変したのである。実際この危惧も必ずしも根拠がないわけではないことも後に述べる。
更に重要なことは、作成した動物実験モデルが、人間の病気の精密なシミュレーションになっているかどうかである。例えば心筋梗塞モデルを考えてみれば、病気の原因は、冠動脈の動脈硬化性病変が進行して血管が閉塞してしまうことであると報告されている。そこで、動物実験では動物の心臓を露出して冠動脈を結搾したりして、心筋梗塞のモデルや虚血性心不全のモデルを作成する(7,8)。
しかしながら、健康な動物の冠動脈を急速に縛り付けたモデルは、当然のことながら実際の人間の心筋梗塞とは異なる。
何回か狭心症発作の前兆を自覚していながら、忙しさにかまけているうちに、不安定狭心症の段階から、本格的な心筋梗塞へ至って救急車で来院する患者さんも多い。この場合、もう少し早く来てくれれば・・・という、思いはあるが、最近の研究ではこのような前兆が合った場合、心臓は、ある程度、虚血に晒されて、ある意味で準備段階から慣れてきているので、側副血行路が発達する十分な時間があることもあり、比較的予後が良いという報告も行われている。逆に、最初の発作が心筋梗塞でいきなり発症した場合は、壊死する範囲が大きく被害が大きいと報告されている。
心臓病を専門にする立場から言えば、全ての患者さんは全員が異なった病態を持っているのが当たり前である。PTCA(冠動脈形成術)のようなインターベンション手術を専門医する医師は、患者さんの顔を見ても全く何も思い出せないが、冠動脈造影を見たとたんに、既往歴から経過から手術の細かいプロトコールまで全て思い出す等と言うことはよく言われることである。これは、それぞれの患者さんが、似ているようでいながら全く異なる冠動脈像や病変を保持しているからでもある。
このように心筋梗塞一つとっても様々な病態があり、どうしても動物実験だけでは全ての患者さんのモデリングはなかなかに困難である。コレステロールが高くて器質的狭窄があり、何回かスパズムを起こし・・・などと言う動物実験モデルは製作が難しいことは勿論である。コレステロール値などに異常があれば、血液の粘性も異なり、そのモデリングも難しい。
従って、動物実験モデルは、複雑な病態のごく一部を抽出して作成したもので、当然ながら人間の病気とは全く異なっている部分も多い。
3.  臨床試験なら大丈夫なのか?
動物実験で効果と安全性が確認されれば臨床試験へ移行することになる.
例えば薬剤の開発において臨床試験は三相に分かれ、フェーズ1では、健康な成人志願者や特定のタイプの患者さんを対象に、安全性を確認する。フェーズ2では少数の患者さんを対象に、有効で安全な投薬量、投与方法、期間などを調べる。欧米で開発された薬剤が体格の小さな日本人にそのまま有効であるかどうかはここでの検討が重要であり、欧米で画期的といわれた薬剤が日本では全く効果が確認されない場合、フェーズ1での安全性を重視する余り、十分な有効血中濃度に達しない分量で認可されてしまった場合がある (1-6)。
最近流行のevident based medicine (EBM)のメガスタディでは数千数万を対象として10年単位のフォローアップ調査を行うが、欧米のメガスタディの成績が日本では当てはまらない場合、分量の問題がよく問われることになる。これはこのフェーズ2で適切でない分量が設定されてしまった場合に頻発する。しかも、この問題は市販された後に10年単位で初めて明らかにされる事実であるだけになかなか厄介でもある。
フェーズ3では、より多くの患者さんを対象に、候補薬剤と既存の薬剤またはプラセボと比べて、有効性や安全性に関する最終確認を行う。特に問題になるのはこの「従来の薬剤と比べて・・・」であり、統計的に効果が差がなかった場合に認可が下りないという問題である。代謝経路における作用部位が同じであったり、作用機序が似た薬剤であった場合、従来の薬剤とは効果に統計的有意差が出ないことも良く起こり得ることは勿論であり、ことここに至って十年単位の開発が、認可が下りずに全く無駄に終わる可能性も高い。そこで、今度は先ほどと逆に、薬剤の効果を強力に出すべく、より血中濃度を上げるために含有される分量の多い製剤を開発する場合もある。その場合、従来の薬剤より効果は出ても、先ほどとは逆に今度は長期フォローアップのメガスタディで作用が強すぎる等の問題が出てくる場合もある。
日本で開発された高脂血症の薬剤は、その強力な効果で全国の医療現場に驚愕を持って迎えられたが、コレステロールは確かに強力に下げ、更にその作用によって心血管イベント(心筋梗塞などの心臓血管系の動脈硬化によって発生する病態)も有意に減少させたが、最近のメガスタディでは、それが必ずしも死亡率の減少には結びつかないなどの報告も散見されるようになってきている。
すなわち患者さんのコレステロールを余り下げすぎれば、心筋梗塞や脳卒中などの動脈硬化性疾患は確かに減少させても、それが、他の疾患の発生に結びつく可能性も指摘され始めているわけである。順番こそ多少前後しても、欧米でも日本でも、主たる死亡原因の大きな部分を占めるのは心筋梗塞や脳卒中などの動脈硬化性疾患と並んで悪性腫瘍が重要である(9-12)。ここから、あるいはコレステロールの低下療法と悪性腫瘍の関連性の可能性が指摘され始める根拠ともなっているが、細かい経路にはまだ諸説もあり異論も多く、定説には至ってはいない。
ここで強調しなければならないことは、臨床試験で効果が確かに確認された場合でも、本当の判断は市販後の長期フォローアップやメガスタディを待つ必要があることである。
すなわち、基礎研究から、in vivo, in vitro, 動物実験だけでなく、臨床試験におけるフェーズ1x3の精密な検討も、ある意味では疾患モデルの研究に過ぎないとも言える。本当の対象は、疾患を持つ全患者であり、ここに至るまでの検討は、すべてある種のモデルを想定した研究に過ぎないと考えることも出来るわけである。
治療薬剤の開発を対象に、基礎から動物、臨床試験に渡るまでのモデルの役割について検討してみたが、対象を医療機器に移してモデルの役割に着いて振り返ってみたい。
4.      医用工学研究におけるモデリング
動物実験が困難になりつつある現在、現実に疾病のモデルを作成する方法論は益々重要になりつつある。モデリングには循環系を模擬した電気回路モデルや、数式のシミュレーションなど種々のものが報告されている。
最近、東北大学では流体力学の数学的計算からカルマン渦の流線を計算し、現実の流れの可視化のデータと比較完投して良好な一致を得ているが、正確なシミュレーションを具現化するために、実際の計測データをフィードバックする方法論の開発を試みている。現実のデータを一点でもフィードバックできれば、シミュレーションの正確性が飛躍的に向上することは勿論である。
例として動脈圧反射の数理電気回路モデルから動物実験モデルにおけるシミュレーションを例示し、その結果の臨床データへのフィードバックを試みているので概述する。
5.      血圧反射の数理モデル
 左心循環系の電気回路モデルには単純なものではウインドケッセルモデルが用いられることが多い。抵抗とコンプライアンスからシンプルな左心循環を具現化するモデリングの方法論である。
 これに、フィードバック回路としての血圧反射モデルを負荷して図示する。

この数理モデリングは、Cavalcantiらの96年の報告を元に(13)、東北大で改良されたモデルである。このモデルにおいて血行動態の時系列間における相互作用にシグモイドカーブを模した非線形性を導入したのが特徴になっている(14)。
 この電気回路モデルによるシミュレーションでは興味深い現象も観察されている。
 例えばこのフィードバック回路の血圧反射における遅れ時間を短く設定すれば、心拍変動や血圧などの血行動態の時系列データは一定値に収束する定置制御型の時系列曲線を示す。血圧反射はホメオスタシスを示す代表的な制御機構であり、この範囲ではこの現象が具現化している。
 ところが、この遅れ時間を長くしていくと興味深い現象が観察される。
 時間遅れを長くしていくと、まず時系列曲線の発振が始まる。フィードバックのコンセプトを考えてみれば、血圧が上がれば、反射により心拍数が下がり、心拍出量が下がるので結果として血圧が下がる。これを繰り返せば、当然のことながら、フィードバックの繰り返しはサインカーブのような発振を繰り返すことになる。
 ところがこの時間遅れを長くしていくと、この発振は二つの周期を持つ時系列曲線となりやや複雑な時系列が得られる結果となる。更に遅れ時間を増加させていくと、結果としては決定的カオスの存在を示唆する複雑な時系列が得られる結果となる (図4)。
 これは、電気回路モデルを元にした数理科学シミュレーションから得られた結果である。この結果は先ほどの薬剤開発プロトコールに準じて考察すれば、次に動物実験でこの結果を確認する必要があることになる。
6. 人工心臓動物実験モデル
 原理を正確にシミュレートすることは、残念ながら動物実験で容易であるはずはない。原理が精密に決まっていればいるほど、それを再現することは困難に陥る。
 例えばここでシミュレートした血圧反射を、動物実験で再現しようとすれば、心拍数を変えるだけでは純粋に現象を抽出できない。ペースメーカを用いて心拍数を変えても、動物の心臓は液性因子の影響から独立ではありえないし、そもそもペーシングによる収縮自体が自然なものではない不自然さが残存している。ペーシングリードの位置により、収縮のダイナミクスの形態が異なってしまうのである。 
 理想的に原理を抽出できうる人工循環の臓器としては人工心臓が存在する。
 そこで、人工心臓を用いた動物実験で、血圧反射をシミュレートすると言う方法論が考えられると言うことになる。
 図に示すように、両心バイパス型の人工心臓で実験を行えば、心臓のダイナミクスは生体から完全に独立させることが可能になるので、理想的なシミュレーションが具現化する。
 その結果、電気回路シミュレーションの結果と同様に、血圧反射が時系列にカオス的ダイナミクスをもたらすことが観察された。
 このように、様々なモデリングの結果から、血圧反射フィードバックが生体のカオス的ダイナミクスに大きな役割を果たしていることが確認された。
7. 臨床データへの応用
 血圧反射系が最も傷害された病態生理を考察してみれば、その病態は血圧制御の破綻と言うことになる。すなわち、血圧反射系の破綻は、結果として「高血圧」の病態を形成することになる。破綻した血圧反射系では、血圧が上昇しても、心拍数が減少するシステムが働かず、心拍出量が低下しないので、結果として血圧は高い値に放置され、高血圧になることになる。
 血圧反射は循環動態を制御する最も重要なパラメータの一つである。従って血圧反射系が破綻すれば制御パラメータが一つ減ることになるので、循環動態の時系列の持つ情報量は結果として減少する。時系列の保持する情報量が情報量エントロピーで定量化できるものと仮定すれば、血圧制御系が破綻した循環動態では、時系列の持つ情報量エントロピーは減少していることになるはずである。
 カオス的な非線形ダイナミクスはフラクタル次元で定量化されるが、フラクタル次元の様々な計算法があり、情報量エントロピーから計算する方法論は情報量次元と呼ばれるが本質的には、どの方法論で計算しても数学的にはフラクタル次元は一致する。すなわち、非線形ダイナミクスの情報量の定量化にはフラクタル次元解析も有効な方法論の一つである。
 図にボックスカウンティング法を用いて計算した健常者のホルター心電図における心拍変動フラクタル次元解析の日内変動を提示する。
 日中の活動では様々な外乱が加わって変動が複雑化する影響もあり、一般に日中のほうがフラクタル次元が高い傾向が観察される。
これに対してある種の高血圧患者においては、その心拍変動のフラクタル次元が有意に低下している例もある。
この現象、血圧反射系のような心拍変動を規定する制御系が破綻し、心拍変動の時系列の保持する情報量エントロピーが低下傾向にあるための結果であると考察することができる。
この症例に対して、ある種の血圧制御系を改善する作用があると報告される薬剤を投与すると、血圧の改善とともに、ホルター心電図解析結果の心拍変動のフラクタル次元が回復する傾向が観察された。これは血圧制御系が回復することにより、情報量が複雑化する方向へ傾き、フラクタル次元の日内変動が回復した結果と考えれば矛盾なく解釈できる。
すなわち、電気回路モデルでは、血圧反射フィードバックの付加により、時系列にカオス的ダイナミクスが発生した。人工心臓動物実験モデルでは、血圧反射を模した人工心臓制御によりカオス的なゆらぎの発生が観察された。そして心拍変動では血圧反射系が障害されていると臨床的に判断された高血圧患者に薬剤加療を行ったところ、カオス的なダイナミクスが改善しフラクタル次元が増加傾向にあるのが観察された。
ある意味で数理モデル及び動物実験モデルによって臨床データがシミュレートできたことものと解釈できるものと考えられた。
モデリングという方法論にはもちろん限界もある。
本質的にトータルシステムの本質と思われる部分を抽出して作成した以上、モデルはあくまでもシミュレーションに過ぎず、現実の人間の病態の複雑性とは比較にならない単純なシステムに過ぎないという批判は否定しきれない。
数理モデルの単純性は議論の余地がない。動物実験モデルは動物が本質的に人間とは異なる代謝系を保持している以上、ごく一部のモデルにしかなり得ない。では、臨床データが正解かといえば、どんな膨大な臨床データも、全患者の標本の抽出に過ぎないので、必ずしも本質を突いていると保障しかねる側面は否定しきれない。例えば一部の抗不整脈の薬剤は、ある種の患者の不整脈は抑えるが、結果として投与患者の統計から、死亡率を上昇させることが判明して問題になった場合もある。これは一部の患者の症状を抑えるというサンプリングと治療目標のモデルの立て方が間違っていたとも解釈しえる。
 数理モデル、動物モデル、臨床モデルなどを駆使して、薬剤の開発や医工学機器を対象にモデリングについて解説した。限界をよく見極めつつ応用すれば、モデリングという方向性もまた医工学技術の発展に益するところも大きい有効な研究の方法論のひとつである。
文責:山家智之(東北大学加齢医学研究所)

References

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3.Yoshino G, Kazumi T, Iwai M, Matsushita M, Matsuba K, Uenoyama R, Iwatani I, Baba S: Long-term treatment of hypercholesterolemic non-insulin dependent diabetics (NIDDM) with pravastatin (CS-514). Atherosclerosis. Jan:75(1):67-72.,1989
4.Illingworth DR, Bacon S: Treatment of heterozygous familial hypercholesterolemia with lipid-lowering drugs.Arteriosclerosis. :an-Feb;9(1 Suppl):I121-34. ,1989
5.http://homepage1.nifty.com/revolt/yougo.tiken.html
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8.Daniel TM, Boineau JP, Sabiston DC: Jr. Comparison of human ventricular activation with a canine model in chronic myocardial infarction. Circulation. Jul;44(1):74-89. ,1971
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13.Cavalcanti S, Belardinelli E: Modeling of cardiovascular variability using a differential delay equation. IEEE Trans Biomed Eng. : Oct;43(10):982-9, 1996
14.Yambe T, Yoshizawa M, Tabayashi K, Nitta S: Searching for the origin of chaos. In: M.Akay ed. Nonlinear Biomedical Signal Processing, IEEE EMBS book series pp 40-72. 2001
special thanls to
Ms. Yoko Ito and Mrs. Hisako Iijima

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